今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
第四章 はじまり
あれから…僕達は毎日メールをする様になっていた。僕が休みで…時間が合えば外で逢いたかったけど…、逢う時はいつも僕のバイト先だった。相変わらず…SAEはそっけなかったけど、…多分、本人は気づいてないと思うけど…時々見せてくれる笑顔がすごく綺麗だった。僕は…本当に彼女が好きだっていう事を…日に日に感じていた…。

「あれからどうなったんだよ?」
ある日、バイト先で晶が僕に聞いてきた。周りに客はいないし…SAEの来る時間でもない…。だからだろう。
「多分…付き合ってるんだと思う。」
「あっ!?」
そんな答えしか…正直、今の僕には出せなかった。晶は『何だそりゃ!?』っていいたそうな顔だったけど…、本当に彼女と逢えるのはここだけだし…、まだ…恋愛って実感がなかった。
「まぁ…こんな事言うと…またお前は気にするかもだけど…、あんまり深入りすんなよ。遊び程度だって楽しいからな。」
晶らしいな…。僕だって…そういう風にしたいけど…、僕がもう彼女を好きって認めてるから…。本気…いや、本気じゃないって思いたい…。本気になっても…僕の命はあと…。僕の思いがどうであれ…、彼女にとっては…遊びであって欲しい…。
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