今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

そして上着が普通のボタンシャツ…。今更…こんな格好でSAEと釣り合うかなんて悩んでしまった。…いい服でも買うか考えたけど…お金もないし知識もない…。僕らしく、なおかつ楽な服を選んだ結果が今日の服装…。大丈夫かな…？そんな事を考えてるうちに…また時間だけが過ぎていった…。

「遅い…。」
あれこれ考えた。結果考える事もなくなっていた…。時計は11時を過ぎようとしている。『遅い』という言葉が…言葉として表に出ていた。SAEは…やっぱりからかわれてたのかな…。それとも忘れられてるのかな…。時間が過ぎていけばいく程…今度はそんな事を考えてしまう…。電話するのは簡単だけど…それが出来ず、僕はただ…座って待つしかなかった。
『ブーッ！』
ようやく…ポケットから携帯が鳴った。メールだ。『ようやく』それが本当に『ようやく』ならいいんだけど…。僕は携帯を取り出してメールを見た。
『ごめん。今起きた。これから行くね。』
『ようやく』が当たった。メールはSAEからだった。たったそれだけの言葉だったけど…さっきまで考えてた不安がなくなっていた。

「やばい！」
結局、ただメイクすれば行けると思ってたけど…、涙の跡を消すにはシャワーを浴びるしかなかった。