今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

昨日の夜…こんな顔色になるまで何をしてたか知らないけど…関係ないし干渉する気もない…。それにしても…あいつは私に会ってから…私の後を歩きながらソワソワしている…。何やってるんだ？
「…変じゃないかな？」
「何が？」
急にそんな事を聞いてくる…。私は立ち止まったけど…振り向かないで返事をした。
「いや…僕の服…。なんか…。」
「別にいいじゃん。何だって。」
全く…あいつは服装の事を気にしていたみたいだ。今日の太郎の服装…いたって普通。派手さもなければ何もなく…普通って言葉がよく似合う。…私の服装と釣り合いを考えていた？…本当にくだらないけど…それなのに少しだけ笑ってしまった…。
「そうかな？」
笑った顔を見られたくなくて…振り向かなかったけど、あいつのそんな声が聞こえてきた。私はそんな事に構わずにまた歩き出した。
「ねぇ、SAE、僕はなんて呼べばいいの？SAEって呼んでるけど…いいかな？SAEは太郎って…」
「私はあんたの事名前で呼ばないよ。あんたがなんて呼ぼうが勝手だけど…私はあんたって呼ぶから。」
名前で呼ぶなんて馴れ馴れしいし白々しい。太郎は名前で呼んでくれるみたいだけど…