今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

話につながりがないわけじゃないけど…唐突だ。
「そんなのないよ。夢なんて…今が良ければそれでいいじゃん。」
考えれば…多分、夢とかはあると思う。…子供の頃には私にも夢があった気がするし…。
「私はそんなの見つけるくらいなら死んだ方がいい。面倒だし。」
それが今の私。バカみたいに目を輝かせてる太郎に…考える事もしないで答えてやった。
「…死ぬなんて…簡単に言うなよ。」
太郎は表情を変えて…私の答えを否定した。
「なんで？生きてる事だって下らないのに。この先に楽しい事あるの？」
「下らないって…まだそんな事言える程生きてないだろ！？楽しいとかそんなんじゃなく…この先だってわかんないだろ！？」
そう私に怒鳴りつける。バカじゃないの！？なんでそんなにムキになってるんだろ？でも…なんで悲しそうな顔してんだろ？
「なによ！」
ムカついたっていうよりも、その顔の理由が分からなくて…私は怒鳴り返していた。静かだった店の中で…私達の声だけが響いてる。みんな見てるけど…関係ない。
「もう…生きて事くだらないって言うなよ…。」
そんな周りに気づいたからかな…。太郎の言い返す声が小さくなっていた。きっと…私に負けて折れると思ってたのに…。