今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
「ニヤニヤして…本当にあんたどうしたの?」
「もう…何だっていいでしょ!!部屋にいるから…ご飯になったら呼んで!」
お母さんに言われるまで…気付かなかった。私の顔が硬くなかったのは…。私は少しキレたみたいに言い残して部屋に向かった。

(まったく…。)
バックからタバコを取り出し、口に運んだ。別にキレたのを冷静にしたかった訳じゃなく、母親に私の感情を悟られたかもしれないって事に動揺してたからだ。
「ふぅ…。」
一呼吸おいて…私はライターの火をつけた。
(やめなよ。)
タバコに火を近付けた時…あの時の太郎の顔が頭に浮かんでしまった…。
(減らそうかな…。)
私はタバコに火を着けるのをためらっていた…。

「…ん…。」
僕が気が付いた所は…ベッドの上だった。
「やっと起きた…。良かったぁ…。」
ベッドの側には…亜紀がいた。その亜紀の目は真っ赤になっている…。ずっと泣いてたみたいだ。
「…あれっ?」
そういえば…なんでベッドの上にいるんだ?
「あんた…大変だったんだよ!?」
時間は深夜を過ぎていた。僕の疑問は…聞くまでもなく、亜紀が説明してくれた。…僕は…帰ってきてから倒れる様に眠ってしまったらしい…。
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