今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

「時間かな？」
けっこうフラついたな…。思い出した様にマユミが言った。私は気にはしてたけど…あえて言わなかった。私達は…決まって時間に遅れていく事にしている。男なんてものは…待たせるものだと思ってるから。ほとんどの男達は待ってるけど…そうでなかったら…それだけの奴らだしね。私達はゆっくり約束のカラオケ屋に向かう事にした。きっと待っているだろう。

「お待たせ～！」
「全然待ってないよっ！」
予想してたのが当たった。案の定、男達は待っていた。思い切り…30分くらい遅れたけど…私達が笑顔で部屋に入ると…にこやかに迎えてくれた。バカな奴らだ。
「よう、マユミ。」
男達は三人いた。一番端に座ってるのが…マユミの知り合いなんだろう。どこまでの知り合いか知らないけど…けっこう馴れ馴れしい感じでマユミに挨拶をしてた。
「君がSAEちゃんね。可愛いね！」
そいつが私を見ながら、笑いながら言った。
「そんな事ないですよぉ！」
照れた感じで、そして喜んだ様な感じで…私は返事をした。もちろん…演技だ。
男達の間に私達が入り込み、場が盛り上がった。時には、体に軽く触られたりもした。でも、そんな事は気にしない。私はそんな純情な小娘じゃない。