今…君のために出来る事 今…君のために生きる事
バイトも休むんだぞ。店長には俺から言っておくから。」
僕が言いたかった事を…晶は知っていた。それ以上に…心配を掛けてしまった…。背中しか見えないけど…それだけで晶の気持ちが伝わってくる感じがした。
「…ありがとな。」
僕がそう言うと…晶は振り返る事もなく、そのまま手を振って…病室から出て行った…。

「ちゃんと話せた?」
「…うん。」
晶が出て行ってすぐに、亜紀が病室に戻ってきた。両親もいたけど…、今日は亜紀が付き添うという事で…帰してしまったみたいだ。
「今日は…もう休もう?」
「…うん。」
また…意識が朦朧としていた。返事をするだけで…精一杯みたいな感じ…。本当は…SAEとメールをしたかったけど…体が言うことを聞いてくれない…。
(SAEにも…いつか…)
頭の中で…考えてるのかそうじゃないのかわからなくなっている…。そんな時だった。
「うぉーっ!!」
病院の外で…叫び声が聞こえていた。聞いた事のある声…。…晶の声だ。
(…晶。)
涙の感触がわかっていた…。晶の感情が…誰も見ていない所で爆発した…。あいつは…僕の最高の親友だ…。


(…着ない。)
ずっと携帯を見てた。別に待ってる訳じゃないけど…
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