今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

そしてそれが…誰かの言葉として言われるのが…嫌だったから僕はそう答えていた。
「なぁ…、お前さ、恋より…他にやる事ないのか？」
晶に言われた様に…僕は、僕として終わりを迎えるまでにやる事があるのかもしれない。そして、そうだと僕は思っていた。それでも、恋なんてしないって決めてたのに、僕は恋をしてしまった…。 それが…今の僕の全てかもしれない…。
「恋が…悪いなんて言いたくないけど…あいつはやめろ！なぁ…生きる事だけ、…出来るだけ…長く、生きる事だけ考えてくれよ…。」
晶に言われた事が胸に響く…。それは…僕が生きているのは、皆がいてくれたからって事、それは…僕がもし、いや、確実にそこに向かっている事、僕が居なくなった時に悲しむ人達がいるって言葉だ…。
「…でも…。」
言葉にならない言葉をなんとか出して…僕は晶を見た。
「俺がなんと言っても…お前が決めた、お前の生きる道なんだよな…。今…お前が恋してるのも…。」
僕が言いたかった事だったけど…それを晶が言ってくれた。僕自身、今…皆に守られてる。そんな僕が自分勝手な事なんて言えないって思ってたのに…僕の気持ちは晶に伝わっていた。ずっと…長年の親友だからこそなのかもしれないな…。