今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

でも、その晶の顔は…悲しみとも、悔しいともつかない感じに見えてしまった…。
「…晶、ごめんな。」
それ以上…言葉が出なかった。今の僕にとって、本当に自分勝手だけれど…ＳＡＥとの事が…最優先だから…。
「わかってるよ…。お前は知らないだろうけど…頑固な奴だって俺は知ってるから！」
そう言って晶は笑っていた…。


（痛いな…。）
朝からずっと…指がズキズキと痛かった。昨日、母親の手伝い、料理の手伝いで、私の指は傷だらけになってしまった。。母親は喜んでたけど…慣れない事はやるもんじゃないな…。それにしても、痛いけど、なんか楽しかった気がする。絆創膏だらけの手を見ながら…そんな事を考えていた。
（…今日の話しってなんだろ…。）
急に思い出してしまった。…思い出したっていうより…思い出したくなかったのかもしれない。だから…他の事を考えていた…。昨日考えてた不安、普通なら、正直に言う奴なんていない。少し落ち着いて考えればそうだろう。学校が終わる時間が近づくにつれ、あいつと逢う時間が近づく。…そういえば、まともに学校に居るのも久しぶりだ。…また他の事を考えてしまってる。

『今から向かうから。』