今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

今、言うべきなのか…、ここにきて迷っていた。言わなきゃならないけど、言ったら…SAEはきっといなくなる。SAEにとって…考えると辛いけど、僕の事が遊びだとしても、もっと一緒にいたいから…。
「…ねぇ？」
SAEが急かしてくる。SAEの顔は…さっき…一瞬見た顔と同じだった…。


（言わないで…）
内心、そう思っても、あいつの『話』の真実を知りたかった。どうして言わない？言い出しにくい事？答えが出ない時間が過ぎる。それと比例するみたいに…不安が募っていく…。
「話しって言うか…ただ逢いたかったから…。」
「…はい!?」
照れ笑い？なのか、あいつは笑いながら…ようやく口を開いた。他に女がいたとしても…こんな顔するのかな…。今だけの笑顔だとしても…何だろう？
「あんた…それだけで私を呼んだの!?ムカつく!!バカじゃない!!」
あいつの笑顔とは逆に…憎まれ口を叩く私…。でも…悪い気はしないな…。今までの男だったら…そう言い捨てて私は帰ってるだろう。だって…今、私は座ってるし。それでも…あいつは間に受けて、へこんだ顔してオロオロしてる。みっともないけど…。
「…全く、今日だけだからね。私は忙しいんだから！」