Bandrium~きみに捧ぐ恋のうた~



分かれ道が来たところであたしと樹は立ち止まった。



「帰ったら話聞いてやるから、とにかく今日は失敗することばっかり、



悪く思われることばっかり考えてねぇでいつもどおり練習だと思ってやって来いよ。



もし、それで何か言われたとしても、メンバーのみんなが助けてくれるよ」



じゃあなと言って樹は自分の学校に向かって歩いて行った。



「……メンバーのみんなが助けてくれる」



確かに厳しいことを言ったり、長い練習に辛さを感じることもあるけど



それでもみんなはあたしに合わせてくれたり、一緒に残ってくれたり



迷惑掛けても決して突き放したり、怒ったりはしない。



< 145 / 277 >

この作品をシェア

pagetop