Bandrium~きみに捧ぐ恋のうた~
Chapter 4 伝えたいうた
From 新川広夢
ライブはおかげ様で大盛況に終わった。
新曲披露も上手く行ったし、湊もちゃんとあいさつしてたし良かった。
でも一つ惜しいことをしてしまった。
俺が「先輩!」と呼んでしまったばっかりにあの湊を見つめていた先輩は
ライブが終わる前に逃げてしまった。
でもなんとなく……
「まだ学校内にいる気がする……」
なんだかんだ言ってライブも来てたし、最後までどこかで聞いていた気がする。
「俺もそう思う」
「だよな!探しに行っちゃう?」
「あぁ!んじゃ、ちょっと出てくるから楽器そのままだし湊は音楽室で待ってて」
なんとなく……あの子なら湊を変えてくれるような
そんな気がしたんだ。