Bandrium~きみに捧ぐ恋のうた~



「えっ!……なんで?」



あたしは急いで誰かの肩から離れた。



どうしてどうして?あたし、図書室でうとうとしていたはずなのに!



勝手に歩いてきちゃったの?



「やっと起きたか……」



「えーー!なんでここに湊くんがいるの?」



これは夢?それとも現実?



湊くんって近くで見ると遠くで見たときよりもかっこよく見える。



本当に自分より年下だなんて思えない。



「あんた誰?ずっと寝てるから肩凝ったんだけど……」



とあたしを睨みつけながら問いかけてくる湊くん。



うわー……すっごく怒っているよ。



なんであたしはこんなバカみたいにずっと寝てたんだろ。



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