Bandrium~きみに捧ぐ恋のうた~
「あたしだって知らないよ!図書室でStar Tearの歌を聴いていたら
ホッとして、うとうとしちゃって寝ちゃっただけだし!
それにあたしはそこから音楽室まで歩いてきて、
湊くんを捕まえて「肩貸して!」なんて言ってないもん!」
あースッキリした。
やっぱりあたしが歩いてここまで来たなんて考えられない。
間違ったことなんて1つも言ってない!
「くすっ、何剝きになってるの?変な人」
そう言っていきなり笑い出した湊くん。
え……そんなに面白いこと言ったかな?
本当だったら湊くんの今の言葉にもっとイライラしたはずなのに
彼の笑顔に負けてそんな気持ちにはならなかった。