Bandrium~きみに捧ぐ恋のうた~
「湊が女子のこと認めたの……
結愛先輩が初めてなんですよ?
女子に呼ばれて話聞いてる所も俺たち初めて見ましたし、本当にびっくりしちゃいました」
湊には内緒ですよ?と悪戯な顔を浮かべて航平くんはそう言った。
「…………」
あたしはコクンと頷くだけで何にも言うことができなかった。
「これが本当に俺達が作った歌詞です。タイトルはもう“clumsy boy”にするっては決まっていて
この歌詞の内容はいつも好きと言えない不器用な男子の気持ちを綴った曲にしようと考えているんですけど
確認お願いしてもいいですか?」
「……分かった」
あたしは航平くんから歌詞の書かれた紙を受け取って早速目を通し始めた。