外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「しかも、何それ?」
ソファーに座りながら私の手を指さす。
私の手ににぎられているのは・・・
サイドテーブルに置かれていた、タオル。
「それで何すんの?え?もしかしてそれが武器のつもり?」
バカにした言い方にカチンとくる。
そう、確かに私の手にはタオルがぎゅっと握られていた。
・・・武器としてね。
人の咄嗟の行動って理解できないよね。
何かを取らなきゃ!って思って、
ふわふわのタオル取っちゃうんだから。
「だって、仕方ないじゃん!いきなり入ってくる祐哉がいけないんじゃん」