外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「いや、しかしあれだねゆうちゃん。
やっと落ち着く気になったってわけか?」
くいっとひっかけるのぶさん。
「また!何言ってんですかのぶさん!」
私は制す。
「ええ?違うの?お似合いだよ」
交互に見ながらもその手は日本酒に伸びる。
ちらりと祐哉を見ると、
口角だけ上げて笑いながらグラスに口をつけていた。
「桃華ちゃん、祐哉をよろしくね」
かんぱいと私にグラスを掲げる。
「や、だから、そうじゃなくって」
言いながら、出されたグラスにコツンとぶつける。
そんなこと言われたら意識しちゃうよ。