外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

「じゃあれだ、あとはお二人さんで!ゆうちゃんカギ宜しく。
それと今日入ってきたモノ、置いとくからお二人さんでどうぞ」

のぶさんはそのまま私たちの返事を待たずに、
じゃ!と、すがすがしい顔をして店を後にした。

「・・・なんか気をつかわせちゃったみたい」

「なんてことねーよ」

「ちょっとは気をつかいなさいよ!」

「いいんだよ、ここは。食え」

今日入ったという珍しいお魚のお刺身。
これを食べに来いとのぶさんが呼んで、祐哉は来た。

そこに私も着いてきた。
< 146 / 363 >

この作品をシェア

pagetop