外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

祐哉と居るときは私はいつも後ろから着いていく。
お店に入るのも、祐哉が先、私は後。
お店を出るのも、祐哉が先、私は後。
なんでもそう、祐哉が先にやる。
腕を組んでもいいような雰囲気も無いし、
手を繋げる雰囲気でもない。
毒舌をばしばし吐くし、俺様な上から目線。

マークと居るときは私はいつも先を歩く。
お店に入るのも私が先、マークはドアーを開けてくれて私を先に入れる。
お店を出るのも、マークがドアーを開けてくれて私が先に出る。
なんでもそう、私が先。
いつでも腕を組んでいいような雰囲気になるし、
組んだらちゃんと答えてくれる。
手を繋いだら、そのままずっと離れないし、腰に手を回したりもする。
言葉を選んで話すし、対等な目線で接する。

お姫様にしてくれるのは、マーク。祐哉はそんなことしない。
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