外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

「面白い夫婦だねぇ、似たもの同士だな」
売店のおじちゃんが私たちのやりとりを見て笑う。

「いやその・・・」「熱いけどうまいですね」祐哉が言葉を被せる。

うー・・・違うのに・・・

じゃ、どうもと言うと手を振り、後にする。

でも、なんか、あんまり嫌じゃなかった自分が、ほんと嫌になる。


「あ!」
大きい声を出す私に、なんだよと口をもごもごしながらこっちを見る。

「お茶も買ってこうよ」
車に向かっている途中の私たちはUターン。

「あ、甘い物も買ってこう」調子にのる私。
「・・・学習すると早いな」

にこっと笑うとフードコートにもう一度帰る。

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