外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「・・・」祐哉に言われたことを言おうか迷った。
喉元まで出てるんだけど、なんか・・・
言えない。
だって、連れてきてもらっただけじゃない。
私、祐哉と一緒に行きたかったんだ。
「言えないの?」マークが私の手の上にぽんと手を置く。
「そういうのじゃない」
「でも、一晩一緒にいたんでしょ?」
うん。「でも何もない」
「君は頭のいい女性だと思ってた。間違いは起こさないし、いつも冷静だ。
そこが僕は好きだった」
好きだった?