外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

仕事や、その仕事でのミスなんて、カバーできるだけの度量と力量と柔軟性を充分に備えている。

謙虚に自信を持っている。

たぶんこれが、祐哉の言っていた「根拠の無い自信」だろう。
確かにこれは人を育てることのできる事柄だ。

これが本当のプライドだろう。

恋愛でのことをカバーできる力量なんて、猫の額よりも、無い。
スポイトで一滴落とした水滴くらいのものだろう。

とどのつまり、私は恋愛はど下手だったってことだ。

男一人繋ぎ止められない程度のぺらっぺらの女だ。

男にいいように言いくるめられて、それをバカ素直に信じる、哀れな女だ。
< 205 / 363 >

この作品をシェア

pagetop