外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
新芽になるには、まだほど遠い
4日後に、マークは手土産のひとつも持たないでうちに戻って来た。
彼の荷物はうちに置いてあるわけだし、
「どうぞ」と言い、平常心でうちへ招き入れる。
気まずい空気を玄関から引き込んで、リビングのソファーに座る私。
BGMにかけていたマディー・ウォーターに、一瞬顔をしかめるマーク。
私をちらりと横目に捉え、洗面所へ向かう。それを知ってたけど、
わざと無視。
しれっとココアを飲んだ。
何から話をするかは、マークの出方次第だ。
出て行くのか(いや、帰国するのか)
このままもう少し日本観光でもするのか。
・・・はたまた、ふんわりさんのところへ戻るのか。
どっちにしろ、私が傷つくことは保証済みだけど・・・