外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
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この私に命令するなんて・・・・・信じらんない!
「食べられない!」
「・・・・」
男は下を向きふーーーーーっと長く鼻から溜息をついた。
「おい」地獄から発したような低ーい声。
「なに」
男は何かを掴んだ目つきで、私を捉えた。
クールな目に妖しい光が宿る。
「俺にヤられるのと、メシを食うの、どっちがいい」
右の口角を上げて私を試す男。
何よその選択・・・
静まりかえったダイニングには、
納豆の香りと焼き魚の香りしかしない。
愛しいスクランブルエッグの香りは、ここには無い。