外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「片桐さんそれバーテンさんに失礼っすよ」
言葉を交わす変わりに目をパチパチさせた。
「せっかく作ってくれたカクテルなんですから、味わってくださいよ」
カウンターの奥で、口元を緩めたバーテンに、私はちょっと恥ずかしくなった。
「いいのよ!味は分かるんだから!」
そうですよ!と大きく頷くバーテン。
「で、なんでそう思うわけ?」話を戻した。
「きっと今頃もそのふんわりさん?でしたっけ?一緒ですよ」
私のガラスのハートをトンカチで叩くような真似をしやがって・・・
「そんなの分からないじゃない」
「片桐さんくらいですよ、分かってないの」
「人を鈍感のように・・・」
「鈍感じゃないっすか!そんなことされてまで一緒にいる意味ありますか?」
つっかかってくる高鍋さんはなんか、ちょっと・・・酔いすぎ?