外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「だってさ、好きなんだもん」 たぶん。
「錯覚」
ばっさり切り捨てるか!そこまでばっさりいくか!!!
「てめー・・・」拳を握りしめる私。
「ほら出た。ふんわりさん?はそんなことしないと思いますよ」
「え」
「そんなときは、え~やだぁ、そんなことないもん!
ちゃんと好きだもんとか言いますって」
「あんた私にそれやれって言うわけ?」
「だから、最初から出来ないって言ってるじゃないですか」
おまたせしましたと、絶妙なタイミングでお酒がやってきた。
作りたてほやほやをすぐに飲まないほど失礼なものは無い。
一口舐めて、「おいしい」と言う。
「恐れ入ります」というバーテンは、できた人だ。
てめーとドスを利かせる私はまったくできていない。