外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
一晩考えた。
そして、まとめた。ここは私のアンビシャスな脳みそが役に立った。
無駄に高学歴じゃないことにホッとし、
恋愛コンプレックスを隠すことができた。
嫌みじゃないけど私には勉強にしか自信がない。
勉強なんてこんなもん、誰にでも出来ることなんだけど、
そこにすがらなければ、私は私じゃなくなってしまう気がする。
つまり学業分野以外の、分類上「ヒト」としてのこととなると、
てんでダメだということだ。
幸せにはなれない要素がたくさん詰まっていることを分かってしまった以上、
それを認めるのか、はたまたこの事実に蓋をして布でもかけて隅っこに蹴っ飛ばしてしまうのか・・・
出来れば私は後者を選択したい。
傷つきたくないからね。
私はマークが好きだ。
そしてマークも私が好きだ。
やっぱり付き合いも長い分離れたくないし、一緒にいたいって思う。
初めて本当に好きになった人だから、別れるなんて、無理だ。
ふんわりさん・・・いや、NORIKAさんは京都案内をしてくれた人。
それ以上なんにもない。
祐哉には『かすみ』さんがいて、俺のものになれって言ったのはきっと、
気まぐれかなんかだろう。
シンプルに考えた。
そのものをそのまま受け入れよう。
言われたことの裏をかくんじゃなくて、素直に頷こう。
人を信じることって大変なことだけど、
信じることとは、字のごとく、その人が言ったことをそのまま受け入れることだから。
「恋愛経験値の低い私にとってはまず、信じるところから始めなければならない」
そうしていろいろ傷ついて、泣いて、傷を舐めて、治して、強くなっていくんだろう。
なんでもそうだ。傷をつかなきゃ強くならない。