外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

高鍋さんの手を取る。「帰ろ」

さっきは悲しくて悔しくて涙が出たけど、もう今は涙のなの字も出ない。

「シェーン、連絡する」
「もうしなくていい」

さきほどから『元カレ』になった、ちょっと前までの私の彼氏がなんかほざいてる。


マークのことだから、きっと彼女のこともうまーく丸め込むんだろう。


まだ言い足りないって顔してる毒舌王を半ば無理矢理引っ張る。


今回は私が高鍋さんを連れてフェードアウトすることになった。




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