外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「かすみの目を見てこい」
「なに?」
「かすみんとこ行け」
首だけソファーに向けた。
かすみさんが意地悪そうな顔してこっち見てる。
高鍋さんは、満面の残念な顔を私に向けてる。
かすみさんがゆーっくりと時間をかけて立ち上がり、
可愛らしくスカートの裾を直してから戻って来た。
私の隣に座ると右肘をテーブルについて手の甲を顎にあてがう。
スローモーションのような瞬きを一回して、私の目をじーっと・・・
更に輪をかけて真っ黒い瞳なんですけど・・・
「・・・初めまして桃華さん」
「?初め・・・まし・・・て?」
「北島かすみです」
!!!!!!!!!!!!!!
なんと!
祐哉? かすみさん?
メトロノームのように正確な刻み方で左右に首を振る。
にやけている祐哉に、同じくらいにやけているかすみさん。
「まじほんと痛いっすわ、片桐さんて」
毒舌王がまた降りてきた・・・