外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

まさか・・・

「・・・奥さんてこと?」

眉間に皺を寄せて、ただ、テーブルの一点を凝視する。

かすみさんはちらりと祐哉を確認する。
祐哉はかすみさんの視線を捉えると、高鍋さんをちら見する。
高鍋さんは祐哉の視線を受け止め、かすみさんに目を戻す。

「そうなのよ・・・実はね私・・・祐哉の妻なのよ」

肘をついたままの格好で言い放った。

「・・・て、バカじゃないの!あんたは!」

私の頭をコンコン叩き、

「脳みそ入ってますかぁ?どこに置いてきましたかぁ?」

暴言を吐いた。

痛いよ!!騒ぐ私。

「この脳みそは生きてる?ねぇ、もしもし?そこに誰かいますかぁ?
聞こえますかぁ?応答して下さーい!」

グワッシと私の良いはずの頭を抑えて、椅子に片足上げてお下品な格好で掴みかかる、元ふんわりさん。

「やめろって!」見かねた祐哉が口を挟む。が、手は挟まない。
「ダメですよ北島さん、これはもっとちゃんと脳みそ叩き起こさないと、
今後も被害を被りますって!」

毒舌が滑らかに進んでる。

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