外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
後ろを振り返り、素直に祐哉の目をのぞき込んだ。
優しい目をしていた。
いつものあの毒舌っぷりからは想像がつかないほどに、優しかった。
「祐哉・・・」
素直に、そのまま祐哉の胸に飛び込んだ。
いんちき武将スタイルで、態度はでっかいけど、
でもそれに比例して、懐も大きかった。
大股開きでソファーに座り、ソファーの背の上に伸び伸びと広げた両腕、
優しく微笑む笑顔。
みんなみんな・・・好きかも・・・しれないな・・・
祐哉の首に腕を回し、その胸に自分の胸を預ける。
ワイシャツの間からのぞく首元に軽くキスをした。
私の髪の毛の中に優しく指を滑り込ませながら、
愛おしく、おでこにキスをしてくれた。
でも、この優しさにいつまでも甘えてたらいけなかったんだ。
祐哉は私から離れないなんて思ってたから・・・
それが大きな間違いとなって襲ってくるのは、
ほんと、すぐそこの出来事だった・・・