外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

「・・・やだ、もう?」

そこにはにやけるかすみさんの笑顔。

「どうしたんですか?」帰ってきたりして。

見られたことがちょっと恥ずかしい。

「忘れ物しちゃったの。ちょっと部屋開けてもらえない?」
「あ、はい」部屋に戻ろうとしたら、
「ついでに祐哉にも挨拶してこう」
何を思ったのか、かすみさんは祐哉の部屋へ・・・

「あ!かすみさんダメです、やめたほうがいいですよ!」
「・・・なんで?」
「あ・・・その、それはぁ・・・・・」言えません。
「・・・」早く言いなさいよというオーラが・・・
「ですから、高鍋さん待たせちゃ悪いですし、」
「あやしい」また光るかすみさんの当てにならない『女の感』

自分の弟の部屋のドアーを睨みつける。




「頼もう!」 




ぐわっしゃ!と勢いよくドアーを押し開けた。

頼もうって何!きっと違うと思う、そのかけ声みたいのは!

玄関に踏み込んだ瞬間にやはり止まるかすみさんの動き。

< 290 / 363 >

この作品をシェア

pagetop