外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

かすみさんはタオルケットをがしっと掴むと、
テーブルクロス引きでもするかのように素早く取り去った。

見るのが怖かったから、顔を両手で覆った私。

「このばかたれ!」

かすみさんはどっかの女の子は無視して、祐哉にグーで殴りかかろうとした。

「うわ、ばか何やってんだよお前は!」その手を間一髪止めた。

「誰なの!」怒りの矛先は女の子に向かった。

「え、あの、いえ私は・・・」

おどおどした声に祐哉が反応する。

「は?!何してんの?」びっくりしてベッドから飛び退く祐哉。

は、上半身裸だったけど、下はちゃんとズボン履いてた。
その女の子も、服着てた。



良かった・・・




「説明しなさい!」

ベッドで小さくなってる女の子に一瞥くれると、
かすみさんは祐哉にその答えを求めた。

「は?いや俺もいまいち・・・」

寝起きで頭が回っていないのか、隣にいてもずいぶんと酒臭いから、

まだ酔いが完璧に冷めていないのか、目をしぱしぱさせてる。
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