外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

「すげー嬉しかった」

「・・・ん?ぶたれたのが?」

・・・・・

「・・・俺は、お前のものなわけ?」

「あ・・・、、、うん」

「そうか・・・俺のものになれって言った記憶はあるけど、
そうなのか、俺は、お前のものか」目は意地悪に、口角だけ上げる。

「そ。祐哉はね・・・私のものなの」
「・・・変わらねーな」クスッとまた笑う私たち。

私の顔を包んでいる祐哉の手の温もり。
親指で涙を拭ってくれて・・・

切れた唇に優しくキス。


「あ!血、出てる」顔を引こうと動かす。
「いいから」

そのまま優しく何回も軽いキス。
シルクの上を滑るように滑らかに、祐哉の舌が私の唇を滑り、
音を立てて優しく吸われる。
やっぱり、祐哉のキス・・・・って・・・

力が抜けて、口が開いていく。
抜け目のない祐哉はすぐに口の中に入ってくる。
舌を探されて見つけられて、捉まって・・・
放してくれない。

涙が・・・止まらない・・・・・
絶対泣かないって決めたのに。

「どうした?切れてるとこ・・・痛い?」

「・・・違う、なんでもない」首を振った。

「・・・」

「・・・・嬉しいから・・・」

言い終わる前に唇を塞がれた。

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