外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「じゃ、なんで田中さんの側に行って座って・・」
「それは、」
優しそうな目をして私の頬を撫でる。
「もしお前があの立場だったらどうする?」
「私?」
んー、そうだな、やっぱり・・・優しくしてほしいかもしれない。
「そっか・・・」
「おお、でも、あの後俺はお前が帰って来なくても、
はっきり言うつもりだった」
「なんて?」
「ふっ、言ってほいしんだ?」
「だって」
「君に俺は似合わないって」
「またー!」
「ははは、お前のことしか好きじゃないからってな」
ありがとう。
声に出さず、口だけで言う。
「なんかすんげー歯切れ悪いけど、これが俺たちなのかもな」
足を組んでソファーの背に肘をつく。
「そうかもねぇ、最初が最初だったもんね」
「それはお前のバカさ加減によってだろ」
「エージェントがいけないの!」
「出たか、人のせい」
どちらからともなく見つめ合う。
瞳がこんなにセクシーなものだなんて・・・
ボリボリ・・・と変な音が耳に響く。
音のする方を確認すると、