外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

「あ、おはよー」

ダメ、なんか自分の声もが響く。

「・・・・」

無視っていうね・・・

私昨日なんかやったか?思い出せ、思い出すんだよ!記憶の番人!働け!

「祐哉ー・・・」

甘えてみる。

「・・・・」

無視。

「・・・ちょっと・・・」

ソファーに座ってパソコンを打っている祐哉の左腕を掴み、どかす。

・・・あれ、抵抗しない・・・

左腿に乗っかってみる・・・抵抗しないな・・・???

そのまま首に抱きつき・・・首にキスしてみる。

ようやく祐哉の左手が私の腰に回り、小さく溜息をついた。

よかった。

「おはよぉ」抱きついたまま耳元で言ってぐっと力をこめる。
「・・・おはよ」

なんか変だな・・・こっち見ないし・・・怒ってる?

祐哉の顔を覗き込む。

「怒ってる?なんか変じゃない?」

パソコンから手を放し、やっとこっち見た。

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