外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

それをマークにつき出した。

『京都の女、甘くみるんじゃないよ』

という意味合いの言葉を残して、その場を後にした。

搭乗ギリギリまで待っても帰ってこない彼女に連絡する術もない。
最後の最後まで待ったが結局彼女が来ることはなく、
マークは一人意気消沈したまま帰国の途についたということだ。

で、自宅に帰って連絡先を探そうにも、
彼女はフェイスブックからも消え去っていた。

アドレスを書き記したメモのようなものは無いし、
勿論マークも現代人だからスマホに絶対の信頼を置いている為、
どこにもその控えは無い。

仕事の予定を見て時間が取れると思ったその時に、日本へ戻ってきた。


そして、今ここにいる・・・というわけだ。

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