外国育ちのお嬢様は硬派がお好き

うまい!

と言い、ぱくぱく食べる祐哉を見て、幸せな気分になる。

「そういえばさ・・・」

かすみさんのことを言おうと思ったそのとき、玄関がドン!と開けられた。

やっぱカギ、かけなかったんだね祐哉・・・

リビングに入ってきたのは、かすみさんと高鍋さん。

二人とも鬼気迫っていた。


「なになになに、何があったんですか?」

立ち上がり、かすみさんに手を・・・




「結婚する!」



「「はい?」」

祐哉と同時に発した、????の声。



「俺、かすみさんと結婚します」

意気揚々としている高鍋さんは、かすみさんの腰をしっかりと掴んでいた。


「うんうん、よかった!おめでとう」


大きく頷く私に、横でただただ理解に苦しむ祐哉。


「妊娠したの」


かすみさんの告知に口をあんぐり開ける祐哉。


「まじかよ」

いきなりの告白に、二人の甘いはずのバレンタインは、

かすみさんと高鍋さんに主役が交代した。

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