外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
黒いスーツにめがね。髪は一つにまとめた。
今日は大切な打ち合わせの日。それも高鍋さんと私と相手方の3人だけ。
遅刻するわけにはいかない。
下の車寄せにはすでに高鍋さんが到着していた。
「おはよう」
彼はまだ若い。と言っても私の2つ下(だと思う。勝手な予想)
さらさらの髪の毛にベイビーフェイス。
女子にもてるらしいが、これまた全く私のタイプじゃない。
「おはよう、来なくても一人で行けるのに」
言いながら慣れた風にバックシートにお尻から乗り込む。
「だってまだどこに何があるか分からないですよね」
「そりゃそうだ」
バタンとドアーを閉め、車は滑り出す。