外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
「片桐さん!」制す高鍋さんを右手でいなす。
「言ってやんなきゃわかんないのよ!」
ちょっとでもいいかもなんて思った自分が恥ずかしい。
「でも」高鍋さんが腕を引っ張る。私はそれを振り切る。
「こんな仕事ねぇ、こっちから願い下・・・」
「片桐さんと打ち合わせってことでいいですね?」
え?
「はい?」高鍋さんも面食らってる。
「この契約は、片桐さんと打ち合わせるってことで、いいですね?」
同じ事を同じように意地悪に言う北島さん。
「はい!それは、その・・・宜しくお願いします!」
大きく頭を下げる高鍋さん。
唖然とする私。
笑いをこらえてる北島さん。
じゃ!あとは宜しくと私の方をばんばん叩き、
颯爽と部屋を後にする高鍋さんを、恨めしい目で見る私。