外国育ちのお嬢様は硬派がお好き
店内には私一人残された。
厨房では店主ののぶさんが何かを作っている音が聞こえる。
いきなりの告白にドキッとした。
私の奥底の私は受け入れろと言う。
でも私の理性はやめなさいと告げる。
葛藤
日本酒のグラスを両手で持つ。みんなから羨ましがられる脳をフル回転させる。
しかしながら、私の頭の中の「経験値保存ファイル」には、未だに「俺様男の対処法」はアップロードされていない。
外国人男性の扱い方ならお手の物だがしかし、北島さんには通用しない。
そもそも、「外国人男性が女性に接する時の行動」という項目は彼の頭の中には存在しないだろう。
飲むしかない。
一人グラスを傾ける私。と、日本酒が無くなっていた。