わたし色15分間【短編/未完】
その3・我
*弁論大会。舞台の3人が
話しはじめるところ。
「自分」の番は、その次。
――14:00――
…やばい。
冷たい汗をかいて、それが
流れていくのがわかる。
「大丈夫だって!」
そう はげましてくれた
クラスの子。
わかってる。わかってるよ。
頑張れ、自分。
けど、…まるで
心と体が 違う2人の
自分みたいだ。
舞台袖は薄暗くて、
早く終わってほしいとも、
まだ時間がほしいとも思う。
いろいろ考えてしまう。
目を閉じて、
落ち着こうとする。
けれど、落ち着いたような
気がすると、なぜか
悪いことばかり
浮かんできた。