わたし色15分間【短編/未完】
空は、ただ広いだけで
あっけなくて
山は、単調な緑のかたまりで
校庭は、ただの茶色い板。
切り取られた
1つのものの見た目には
何の感動もなかった。
それが、“自然”な形で
現れたとき、それは
がらっと姿を変えた。
真夏のまぶしい陽射し。
少しだけ蒸すような空気。
蝉の声。
黒く光るアスファルト。
世界のすべて…
世界の本当のありかた、
“自然体”が見えた
気さえした。
大げさだけれど。