東京
「へぇ。特別な人なんじゃないの?そんなコソコソしなくたっていいら?」
紗耶香さんが一瞬こっちを睨んだ気がした。
『雅也は知らない人。お邪魔してるのに話してたら失礼だら?』
「別にいいけんね。」
嫌だった。
何でもない人なら堂々と話すじゃないか。
こういう人なんだよーって笑って話すじゃないか。
だからかな。
なんて、頭に浮かんだけど黙ってた。
またあゆみが心配する。
今日は思いっきり笑ってやろう。