東京
真悟はよく一人になって
みんなを見つめるんだ。
何を考えてるのかなんて誰にもわからない。
普段おちゃらけたりバカ笑いしたりふざけてるくせに意外と謎が多くて
あゆみも苦労してるだろう。
「あゆみ。話しかけてみれば?」
『ダメなの。ああなったら。どんなにいいこと言って見せたって、私はただの邪魔者にしかならない。』
経験者は語るとはこういうことだ。
あゆみはどれだけの経験をしたんだろう。
分からないやつを好きになって
分からない毎日を送って。
「そうか。まぁいいよ!花火買いに行こう!やるら?」
『‥やろう!』
またいつもの悲しい笑顔で笑う。