東京
バタン。
そっと外に出て、部屋の鍵を閉め学校に向かう。
真悟がただの軽い男だったら、こんなことはしなかっただろう。
本当はあゆみを可愛いと
大切だと思ってる真悟だから
ただ素直じゃなくて
ガキで
不器用な真悟だから
学校へ走った。
きっとまだ学校で遊んでいるだろう真悟のところへ。
きっとあゆみは拒否されるのが怖かったんだ。
重荷になるのが怖かったんだ。
自分が真悟に愛されてるなんて微塵も思っていないから。