東京
「自分が…そっ相談したせいっ…だって
なんの話っし…してたか…とか
しんないけどさ
ばっちはさ!お前のっこと…すげぇ大事に思ってたじゃねぇかよ!」
あゆみは深く深呼吸をした。涙を止めようとしているんだろう。
ふう。ふう。と息を吐くあゆみの目からは、結局ポロポロ涙が流れた。
歯を食い縛り、もう一度深呼吸をして
今度はばっちに深くお辞儀をした。
「あゆ…」
静かにその場を離れるあゆみを、追いかけようか迷ったけど。
タイミングを逃した俺はそのまま立ち尽くした。
もともと俺の責任なんだ。
素直になれないくせに
人の大切さに気付かないバカの癖に
あゆみと関係をもって
あゆみに辛い思いをさせて
ばっちを巻き込んで