不思議なアノコ.・*
side:椎奈
*************
"怖がってちゃ、道なんか開かねぇ"
"…俺は本当のお前が見たい"
…陸から言われた言葉が頭の中でリピ-トされる。
しぃはずっと、怖がってて…殻に閉じこもってたんだ。
でも、それじゃ前に進めない。
閉じこもってちゃダメなの…。
「柚ちゃん怒ってるかな…。」
あれから何分ぐらいたったんだろう…
結構な時間陸と話してた気がする。
「ただいまぁ…ゆず「椎奈!?」
「わっはいッ!!」
「良かった…ずっと…心配して…ッ」
そう言って、柚紀は椎奈を抱き締めた。
「…ごめんね?? 柚ちゃん。」
「…まぁ、今日は許してあげる。
今までどこに行ってたの??」
「…あ、ちょっと…ね??
それより柚ちゃん、頼みがあるの…。」
「頼み??」
「うん。
…前髪を切ってほしいの。」