不思議なアノコ.・*
「変わんね-な、ここ。」
「…うん。
…でもどうしてここに来たかったの??」
「お前に話があるから。」
「話…??」
「まずは…謝らせて??
嫌なこと思い出させて悪いけど小学校の頃、しい虐められてただろ…。
ごめんな…お前のこと守れなくて…人と接することが怖いなんて思いさせて。」
「どうしたの??急に…。
…そのことは高良くんが悪いわけじゃないし、しぃ、高良くんせいなんて思ってもないよ??」
「いや、あん時はまだ俺は弱くて意気地なしだったんだ。
…だから学校が終わって、誰もいない河原でしぃを慰めることしか出来なかった。
さらにカナダに行くことにもなって…ずっと、しぃのことが気になってしょうがなかったんだ。」
「…高良くん、しぃのこと見て??」
俺は顔を上げ、しいのことをためらいながらも見た。
…しいって、こんな綺麗な目をしてたのか??
「もぅ過去の話。
だから気にしちゃダメ。 しぃも、もぅ大丈夫だから…たまに思い出しちゃうけど…。
でも、今がしぃ楽しいの。毎日が楽しいの。
それに…高良くんがあの時、しぃのこの体質のことを褒めてくれたことしぃとても嬉しかったの。」
「…しぃ。」
「高良くんが傍にいてくれたから、あの時は頑張れた。
だから…ありがとう。」
「…なぁ、しい。
お前をそこまで元気にさせたのは、陸か??」
「…え??」
「前髪を切る勇気も、しいを笑顔にさせたのも、
全部陸がしたのか…??」