君に Ⅰ
「分かったよ。
実は、好きなやつができたんだ。」
「ほう。女たらしのお前がか。」
「・・・うるせえ。」
「まあまあ。続けてくれ。」
「この間会ったきりあってない。」
「ちぇ。つまんねえの。
で、名前は?」
・・・。
まさか、さっきの名前を出せるはずがない。
「忘れた・・・ていうのは嘘。」
ヤバイ。
瞬がすごい目つきで睨んでた。
「言わなきゃダメか・・・?」
「当たり前。親友だろ?」
「・・・親友か・・・。」